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2009/12/12 (Sat) 前橋アートコンペライブ2009

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ちゃんと、日記を書こうかと思います。

言い訳をすると制作と仕事とでアウトプットはもういっぱいいっぱいで、わざとデジタルなことには手を出さないようにしていました。



12月6日の日曜日、群馬県前橋市で行われた前橋アートコンペライブにて準グランプリにあたる、銀賞をいただきました。


一次審査を通過した30人が一人一人、自分の作品の前でプレゼンをし、三人の審査員の先生が一人持ち点10点で30点満点の点数をつけて上位10人から受賞者を選ぶという形式。

今年4月にアトリエを開き、四年ぶりにちゃんと作ったこのヤギの作品をいつか何かコンペに出したいと思っていました。
いくつかあるコンペのなかでこの前橋のコンペに決めたのは何より現代アートのコンペであったことでした。
そして審査員の方々が現代アートにとても造詣が深い先生方、そして現役の作家さんだということ。
もうひとつは群馬県の前橋市であるコンペだということ。
後、ライブ形式で作家が作品のコンセプトについて語るという形式に興味があり、よし!と思って応募したのでした。


私は、今住んでいるこの沖縄が本当に好きです。
でもやっぱり海を挟んで最先端はずっと遠くて、遅れているよなーと感じていて、なんだか自分のこれからに向けて本やインターネットではなくて、生でちゃんと今の若い作家たちの顔を見て話を聞きたいと思ったのです。
そしてもうひとつ。
今年ジュンク堂書店が沖縄に出来て、そこのアートコーナーが好きで、足繁く通っていたのですが、ある時平積みされている本を見てふと、あれ?日本のアートコーナーは下手うまばっかりなのではないか?
コンセプトが通っとればそれでいいのか?と思ったのです。

でも沖縄で聞いても誰も教えてくれんから、自分で答えを探しに行こうと思ったのでした。


私の番になった時、私は自分の作品について、コンセプトだと思っていたことを語りました。
でも意外にも審査員の先生の反応した部分は、素材のことでした。
どうして、FRPという素材を使ってロダンの頃から変わらない具象彫刻を作るのだ?
ということを聞かれて、びっくりしてしまい、ただただ、扱いやすいからです。と答えてしまいました。
よく考えたら、自分でもFRPを使う理由はたくさんあったのに、うまく答えられませんでした。
というか、私は自分の作品がファイン(素材)アートだとは思っていなくて、じゃないからこそ、FRPで作っているつもりでした。
でも逆にFRPという新しい素材で昔ながらの仕事というのが面白いね。と言われてびっくりしてしまったのでした。
コンプレックスだったのに、FRP。

前に興福寺の阿修羅像の特集を見た人が、「どうして乾湿(漆のモデリング)で作るかっていうと、軽いからなんだって。火事とかあったとき、すぐに持ち出せるでしょう」と言っていて、ああ、しかも漆は湿気や日光に強いばかりか、湿気により固まり、紫外線によって更に紅く深く色づきます。自然を味方にしている。
ブロンズにしたってそう。きっと火事がきても焼け残るし、とても丈夫です。
木彫にしても中をくりぬいたり、継ぎ目の木目をあわせたりして長持ちさせるように作られてきました。
これらは昔から日本人が仏像を作ってきた手法ですが、この素材というのは全部長持ちというのがキーワードになっているような気がします。
やはりそれは、信仰心からくる普遍への憧れなのではないかと思います。

そしてそれは、彫刻家すべての憧れなのだと思っていました。
だから紫外線に弱くすぐに朽ちてゆくFRPというのはやはりおもちゃのようなそんな気がしていたのでした。でも、私の作品なんて殺那的なものでいいような気もします。

なので今回いただいた先生の言葉はものすごく響きました。
そして、コンセプトというのは作り始めた動機やトリックの部分だけではなくて、その時にどうしてその材質をつかうのかとか、そういう隅々までが意味をもつということなのだなあと思いました。


やっぱりこれまではにかんで外に出なかったのは本当によくなかったなあ。と改めてしみじみ感じました。私には知らないことがありすぎる。
しかし、最終的に銀賞なんて立派な賞をいただき、本当に感無量です。
(実はグランプリになると作品買い取りとなり、前橋市に作品を寄贈となるので、前橋に作品を置いていけなかったことだけはとても残念なのですが。)
最後に前に作品を並べ、投票が行われて、受賞作が決まるのですが、その時に自分の作品のなんつうか違和感というか、へんな力の強さみたいなものを感じて、なんかあれをみれたことと、その後に行われた交流会でグランプリになった木原さんから言われたある一言が、じつはグランプリになるより何倍もうれしかったです(なんていわれたかは秘密)。

あとその交流会で伊東順二さんから木原さんと私に対して
「君たちのいいところは、ちゃんと丁寧にやっているところだ。よく、流して作っちゃうんだよ。でも、自分の大事なものは流せないよな!」
と言われて、私の中のジュンク堂の謎は溶けたのでした。
よかった。なんか間違ってなかった!

なんだかとても有意義な1日でした。





そしてこの銀賞という大きな評価に大変感謝しています。
先生方、前橋市の皆様、そして共に闘ったアーティストの皆さん、いつも応援して下さる皆さん。本当にありがとうございました。



そして私は苦手な東京にちょっと居たせいで、お腹を壊し、風邪をこじらし、熱を出して寝込んでいる最中です。
か、体が弱いなー


第13回 前橋アートコンペライブ2009詳細
・応募者436名
・一次審査通過30名
・グランプリ1作品
・銀賞1作品
・銅賞2作品
・審査員特別賞3作品
審査員
・伊東順二さん
・秋元雄史さん
・ミヤケマイさん
・URL http://www.mbdk.jp/



入賞作品の展覧会があります.

場所・前橋市役所1階ロビー
   群馬県前橋市大手町2-12-1
日時・12月15(火)~12月25(金)午前9時~午後5時


お近くの方、お時間あればお越しください。

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沖縄にある彫刻アトリエです。

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